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浪曲バージョン

 舞台中央に演台をしつらえまして、演者が登場いたします。

 本日は数ある演目の内より、猫の効用シリーズから、招き猫の手始終初辰の一節
 
 ♪ どうぞ時間の許すまで、どうか付き合い願いーーまぁぁすうぅ~
   猫は神代の~昔~から、福を招いてひとー筋に、愛し愛されー皆様に。
   その右の手はあぁ打ちー出の~小鎚。
   一度招けば、小金も~ち、ふたたび招けば大金持ちに成るか成らぬか金招き
   ぐいと引き寄せ金運を、高めたかーめる右招き~

 かつて東京がまだ江戸と呼ばれて降りました頃には、神社仏閣をば除きまして右手招きを作っては相成らぬなどというお上のお達しがございまして、右手手招きは幻の、ただ拝みタテマツルおえらい方でございまして。
 今日の何でもござれの時代は文明開化以後のこと、猫に小判の標準型も生まれ育ちは昭和のみよでございます。

  ♪ さては猫様、左ー手は、良縁招く縁招き~、、後にいわれも時代と共にー
    ひとをまねーくか、客招き、商売繁盛のおてーえぇつだあ~いー
    水の都のは大阪のつとに名高い住吉大社、初辰猫の物がーたり~(待ってました)

 浪速あきんど商売上手、ついでに神社も商売上手、何処のどなたが考えましたか
わたしゃ無学で分からぬが、誰でも知ってる初辰さんは、毎月最初の辰の日に詣でますと、商売繁盛につながると、人気を誇る住吉のだれが呼んだか初辰猫。
 初辰とかけまして、上倍繁盛と解く、その心は初辰は発達に通じる。
などと、さすがは商いの街ですな、発達求めて初辰へ皆が詣でてまいります。

  ♪ 発達求めるそのー中に、縁起かつぎの人あって、いつから集めた初辰猫
    一年十二の月かよい、それが四年で、しじゅうはち、始終発達、
    願かけまして、満願叶て御礼に、満願!御礼~参ります~(よっ)

 こういうお人が現れますと、だまって無いのが大阪人、始終発達したいよと、猫も杓子も住吉詣で、四十八おば初辰猫を、集めて納めて、その上に、中猫ひとつ授与されて、それを四年で四十八、始終発達いたします。
 今度はそれおば納めに参り、大猫ひとつ授かりまして、末広がりの八年で手にした大猫!ひとつ!

  ♪ 大猫~ほしやと~皆が来て、月の辰の日詣でが増える。
    出店でまして市になり、誰が言ったか住吉のこれが名代のーーーー
    猫のいーい~ち。
    満願八年二人で通い、商い続けた夫婦店、夫婦二人で大猫二つ
    並べて飾れば、めでたくも、商い、あきないもの語り~
    地道な努力と仲のよさ、繁盛繁盛大繁盛。
    これが浪速の、これが~あぁ~なにわーの~招きねーーこ(猫様!)

    これからまだまだよくなるとこだが、ちょうど時間と成りました
    どうか続きはCDで(出てない)どうぞお聞きを願います。
    お粗末ででした~~あぁ。まずはこれーま~で~。(拍手)



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